通夜・告別式は近親者のみで行い、後日、お別れ会を開く予定ということです。
中川さんは1965年、画家の中川一政氏、新劇の千田是也氏を両祖父に持つ芸術家一家に生まれました。
88年、オーディションを経て、日中合作映画「敦煌」で、ヒロインの王女役として女優デビュー。その後は舞台、テレビでも活躍し、92年に演出家の栗山民也氏と結婚しました。
最近は、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で上演中のシェークスピア劇「ジュリアス・シーザー」に出演予定でしたが、体調不良のため降板していました。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141018-00000011-tospoweb-ent)
私がなぜ、この訃報を知ったかというと、中川さんがパーソナリティーを務めるFMラジオの音楽番組が、いきなり追悼番組に替わっていたからです

お声の感じからして、まだお若いのだろうと思っていましたが、やはり49歳とのことで、まだ早すぎる死であったろうと思わざるを得ません。
しかも、母方の祖母はドイツ人で、中川さんはドイツ系クォーターとなり、1988年に、12000人の中から選ばれ映画デビューした美人女優さんでした

9月末に舞台の降板を発表するまで普通に仕事をこなし、FMラジオのレギュラー番組も最期まで続け、わずか4日前まで、Facebookへのポストもされていたそうです。
これらのエピソードから、かなり責任感の強い方だったことが、伺えます。
そんな、故・中川安奈さんですが、四柱推命的にはどのような背景があったのかと気に掛かり、僭越ながら看させて頂きました。
下図が、その命式となります(生時不明)。

一つ目の特徴としては、日柱天干が「丙(ひのえ)」となりますが、これは陽の火で、“燃え盛る火・太陽”を意味しています

陽気で根性があり、人から頼られやすい日干です。また、スポットライト浴びたり、派手さがあります。
最も現実的な性格で、権力・財に対する欲望があり、ある程度お金を持っています。天干の中では一番金運が良い日干です

何とかなってしまうところがあり、強引に物事を運ぶという面もあります。
二つ目の特徴としては、日柱干支が「丙辰」となり、これは別名”沙中土(しゃちゅうど)”と言われています。
“沙中土”は人生の恵みが多彩に変化するという星です。
人生に苦労があり、特に四柱が悪かったり五行が悪かった場合には、運気は順調に伸びません。
しかし、人生に変化があるという事は良い事も悪い事もあり、一生不幸で終わると言う事はありません。一生良くなったり悪くなったりの連続で、恵みと波乱があざなえる縄の如く折り重なります。
十二運が「冠帯」となりますので、自分の人生に対して正直に心正しく歩めば運は進展しますし、必ず成功出来る命です

立派な人物も多いのですが、逆に犯罪者・詐欺師にも多い星で“沙中土”の官殺混雑・傷官太過・偏官太過は良くありません。
運気は若い頃に苦労しても、中年以降から晩年にかけて安定します。
女性は幸せに恵まれる人と、幸せに恵まれない人とが五行・四柱によってハッキリ分かれてしまう星です。
三つ目の特徴としては、月柱・年柱の並びが「偏印」・「印綬」となり、この「印星」の二並びを当流派では“多印身弱”と呼んでいます。
学問芸能の世界に生きる人が多く、学者・芸能人・アナウンサー・宗教家・易者・相撲取り等の職業につく人が多い星です。
性格は男性としては迫力がなく、優しく人当たりが柔らかい人が多いのですが、表面に比べ、内面には頑固さや拘りがあります。
多印星の特徴として、物事がくどくなりやすいのが欠点です。
迷いが多く決断ができない場合があり、女性はそのために婚期が遅れる場合があります。
特に「偏印」が混じっている場合には、慢性的な病気に注意が必要となります。
また、「印綬」は古典的なもの、「偏印」は近代的なものを志向する傾向があります。
これは将に、中川さんが芸術家一家に生を受けたことを如実に物語っているものと思われます

四つ目の特徴としては、月上天干星が「偏印」、十二運が「病」となっていることです。
「偏印」は“学問・芸能”を表す星で頭脳的な面が強く、内的・精神的世界に関心を持つ傾向から思想性や宗教性の強い星です。同時に放浪癖の暗示もある星です。
また、「偏印」は数理という意味もあり数字を扱う仕事やコンピュータ等の技術職に携わっている人も多くいます。
人とは少し角度の違う見方をもっているのでアイデアマンであったり、人の気づかない事に気づく才能もあります。
しかし、「偏印」には“病気”という意味もあるので慢性病に注意が必要であり、特に「食神」と並ぶと“倒食”となり、「食神」の福禄を壊してしまい、人生ままならなくなります。
特に、女性の場合には、「偏印」が“子供”を意味する「食神」を尅するという作用から、子供の事で凶事が起こりやすく、子供ができにくかったり、子供に障害が出たり、不良性を示しやすい星です

中には、口うるささから、子供を駄目にする場合もあります。
また、十二運の「病」は、人の一生から見た場合には“衰えとともに、病を得る”時期を表し、基本的な意味として“病気・敏感・芸能”等があります。
大運・流年などが安定期ならば問題は少ないのですが、月柱にある場合、中年期に運の変化が起こりやすく、また健康にも注意が必要となります。
不確かな情報ですが、聞く所によると中川さんご夫婦には、お子さんはいらっしゃらなかったようです。
これらはやはり、この「偏印・病」が影響していたと言えるでしょう


上図は、中川さんの大運表となりますが“順行・3年運”となっています。
1988年、映画『敦煌』でデビューし、第12回日本アカデミー賞新人俳優賞等を受賞しましたが、大運「辛卯・正財・沐浴」、流年「戊辰・食神・冠帯」の運気でした。
流年の「食神」は“人気・愛嬌”等を意味する星ですから、映画オーディションに合格し、一躍有名になったのも頷けます

月上「偏印」と“倒食”関係になりますが、大運が「正財」であることと「戊」が中川さんにとって“天徳星”になっていることから、“倒食解除”の型になったものと思われます。
“倒食解除”の型は、強く解除することによって“生き馬の目を抜く”ような発展を見るとも言われています

1992年、演出家の栗山民也氏と結婚されましたが、大運「癸巳・正官・建禄」、流年「壬申・偏官・病」の運気でした。
これは、「官星」が女性にとっては“男性・夫”を表すことから、そのものズバリの出来事となっています

そして2014年(今年)、大運「庚子・偏財・胎」、流年「甲午・偏印・帝旺」の運気でした。
流年の「偏印」の象意には“慢性病”というものがあり、それが「帝旺」と極旺の運気。さらにいうと、10月の流月も「偏印」だったのです。
ここまで、“病気”に関する運気が旺盛になってしまっては、なかなか乗り越えられるものではないと思われます

また、病症に関して言うならば、今回の大運「庚子」と日柱「丙辰」、月柱「甲申」で“水の三局(申子辰)”が成立しています。
五行の“水”に関連する病には“婦人科系”等がありますから、“子宮体がん”は将にこれと一致していたと言えるでしょう。
それにしましても、ここ数年で、若年者が突然死するケースというものを多数目にするようになって来たと感じます

それは、放射能を含めた“社会毒”と言ったようなものが、より蔓延してきているからに他ならないでしょう。
今後、日本の社会において、私たちが天寿を全うするためには個々が“免疫力”というものを、より強化していくより他に道はないと思われます

私は“免疫力”を強化するためには、次の二つが特に重要だと思っています。
@体温を上昇させる(体温と言っても表面的な温度ではなく、より深奥の内臓の温度ともいうべきもの)
これを達成するためには、ウォーキング等の有酸素運動やヨガ・気功により内気を鍛錬すること。また、冷たい(或いは体温以下の)ものを飲食しないということが、効果的と思われます。
家に居る時には、腹巻をすることや足湯・半身浴等も有効でしょう。
A腸内の微生物環境を良好にする(善玉菌を中心とした多菌の共生関係)
これを達成するためには、発酵食品やクエン酸を多く含んだ食品を摂るように心掛け、また、腸内微生物環境を破壊するような合成食品添加物(保存料・甘味料・着色料等)やGMO(遺伝子組み換え作物)をできるだけ排除するということが、必要と思われます。
以上、簡単に述べましたが、これらを実践する・しないによって、5年後・10年後の私たちの健康状態に大きな違いが生まれるはずです。
是非、一緒に頑張っていきましょう

ところで、なぜこのような話をするのかと言いますと、もともと四柱推命は“命・卜・相・医・山”という東洋五術の中の“命”のカテゴリーに属するものですが、この五術とは人を全人的な完成の境地に導く教程である訳です。
ですので、私は五つの教程すべてが揃ってこそ、その効力を発揮することができると考えているからです

今回は、中川さんの“早過ぎる死”というものを題材に看てみましたが、私たちにとっても、いろいろと考えさせられる内容だったと思います。
中川さんが、生前残された数々の業績を称えるとともに、心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

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